真皮の7割*を占める”コラーゲン”の真実!*水分を除く コラーゲンの世界 あなたの皮膚(真皮層)の約7割*を占めるものとは何でしょう?答えは、コラーゲン。肌とコラーゲンは、想像以上に密接な関係なのです。発見に満ちたコラーゲンの世界、ちょっとのぞいてみませんか?

真皮の7割*を占める”コラーゲン”の真実!*水分を除く コラーゲンの世界 あなたの皮膚(真皮層)の約7割*を占めるものとは何でしょう?答えは、コラーゲン。肌とコラーゲンは、想像以上に密接な関係なのです。発見に満ちたコラーゲンの世界、ちょっとのぞいてみませんか?

真皮の7割*を占める”コラーゲン”の真実!*水分を除く コラーゲンの世界 あなたの皮膚(真皮層)の約7割*を占めるものとは何でしょう?答えは、コラーゲン。肌とコラーゲンは、想像以上に密接な関係なのです。発見に満ちたコラーゲンの世界、ちょっとのぞいてみませんか?

【リサコ】コラーゲンってよく聞くけどわかっていない・・・最近コラーゲンと肌の関係に興味しんしん。情報収集をしている。【花王株式会社スキンケア研究所 研究員】皮膚の組織解析に携わり、真皮コラーゲンを長年見つめ続ける”コラーゲンのスペシャリスト”。自然加齢、光老化、炎症、乾燥、シミ、シワなど。肌に起こるさまざまな現象を研究している。

Chapter 1 意外と知らない?コラーゲンのこと

Q コラーゲンって何ですか?

A. 肌のハリ・弾力を生み出すもので、皮膚(真皮層)の約70%*を占めています。*水分を除く コラーゲンとは身体の主要成分であるタンパク質の1つ。皮膚や骨、血管などあらゆる部位に存在し、それらを丈夫にします。肌においては、ハリ・弾力に大きく関わり、間接的にはうるおいにも関わっています。

すこやかな皮膚(イメージ)と皮膚(真皮層)の構成成分

Q コラーゲンに種類はありますか?

A. 皮膚の弾力に大きく関わるのは、主に4種類です。 体内には約30種類のコラーゲンが存在し、そのうち皮膚には9種類あります。中でも4種類のコラーゲンが皮膚のハリ・弾力にとって重要だと考えています。

note 皮膚のハリ・弾力に重要な4種類のコラーゲンをご紹介します。

Chapter 2 もっと知りたい!コラーゲンと加齢

Q コラーゲンは加齢でどうなりますか?

A. 加齢で変わるのはコラーゲンの「量」よりも「質」です。 年齢とともに皮膚のコラーゲン量は減り、約10%程度の減少*1と言われています。注目すべきは、質の低下です。紫外線や加齢などによって、コラーゲンの質は低下します。

コラーゲンの代謝

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Q コラーゲンの質が低下すると肌はどうなりますか?

A. 硬くなりハリ・弾力が低下し、黄ぐすみにも関わると考えられています。 コラーゲンの質の低下の一つに、肌内部にある糖と結びつく「糖化」という減少があります。糖化によって、肌のハリ・弾力が低下し、さらに真皮に黄ぐすみが起こると考えられます。また糖化はコラーゲン分解酵素の働きを阻害するため、コラーゲンが分解されにくい状況が生じ、コラーゲンの代謝(ターンオーバー)の乱れにもつながります。

コラーゲンの質の低下によって現れる状態

ハリ・弾力がなくなる、黄ぐすみ、ターンオーバーの乱れ、シワができる

イメージ図:すこやかな皮膚とコラーゲンの質が低下した皮膚 コラーゲンの質の低下は、皮膚の弾力の低下と、黄ぐすみが生じる一因となります。

Q コラーゲンの質の低下を防ぐためにはどうしたらいいの?

A. コラーゲンの質を保つのに重要なのは、新しいコラーゲンと古いコラーゲンが入れ替わることです。これを「コラーゲン代謝」と言います。 体内で合成されたコラーゲンは、古くなると分解されます。その一部はリサイクルされて、新たなコラーゲンの材料となります。コラーゲン代謝で合成と分解が繰り返され、質の低下したコラーゲンが生まれ変わっています。全部のコラーゲンが生まれ変わるのには、なんと十数年かかります。

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Chapter 3 世界初!コラーゲン合成の司令塔を発見!

Q コラーゲン合成の司令塔ってなんですか?

A. 4種類のコラーゲン合成に働きかけるタンパク質"SPARC(スパーク)"のことです。 皮膚のハリ・弾力に重要な4種類のコラーゲン合成にSPARCが同時に働きかけることを、花王が世界で初めて*発見。*世界最大級の抄録・引用文献データベースScopusを用いて検索。「SPARCとI型、III型、IV型、VII型コラーゲン産生」について 該当なし(2022年1月7日現在、花王調べ)

SPARC(スパーク)とは?タンパク質のひとつでマトリセルラータンパク群(Secreted Protein Acidic and Rich in Cysteine)のこと。細胞の増殖や分化、移動などを促進させるコラーゲン合成の司令塔です。

note SPARCの役割1:SPARCは皮膚の土台をつくる真皮のコラーゲンを生み出す力を高めます

SPARCの役割2:SPARCはコラーゲン合成と基底形成を促進します

Chapter 4 コラーゲン研究の歩みと進化

花王のコラーゲン研究の始まりはケロイド治療薬の
開発から本格的に始まり、
40年以上にわたり、
多くの発見と開発を重ねてきました。
根幹から美しくなりたいという願いのために、
私たちはコラーゲン研究の進化と挑戦を続けます。

コラーゲン研究の進化と挑戦

1985年:コラーゲンの本格研究開始、コラーゲン分解酵素の精製に初めて成功

1995年:細胞内のコラーゲン品質管理研究の進展

2005年:非侵襲的にコラーゲンの質を可視化する技術を開発

2015年:成長因子の感受性とコラーゲン代謝に関する新知見を発表

2017年:コラーゲンの線維形成研究強化

2022年:SPARCの真皮細胞外マトリクス産生における新しい役割を発見、日本香粧品学会優秀論文賞を受賞

2025年:シワとコラーゲン線維配向性の関係を発見

これからも進化と挑戦は続く

これからも進化と挑戦は続く

Chapter 5 コラーゲンコラム

COLUMN シワとコラーゲン シワが深いほどコラーゲン線維の並び方が乱れ、ランダム化していること(質の低下)がわかりました。 目尻のシワが深い皮膚では、コラーゲン線維の並び方がランダムに乱れていることが新たにわかりました。これにより、光老化では、従来言われているコラーゲンの量の減少だけではなく、質の低下(コラーゲン線維の並び方の乱れ)が起こっていることが推測されます。

note コラーゲン線維の並びとシワ深さとの関係(イメージ)

「シワとコラーゲン」紫外線を長時間浴び続けると...

これまでの知見

「肌」を「家」に見立て、肌を支えるコラーゲン線維は、家を支える「床や柱」に、コラーゲン線維の部品となるコラーゲン分子は、床や柱の材料となる「木材」に、それぞれ例えます。
一般的にこれまでは「紫外線を浴び続けた肌」はシワやたるみが生じやすいといわれており、「コラーゲン分子の劣化」が主な要因と考えられていました。これを家に例えると、木材の密度が低くなり、もろくなっている状態です。

新知見

今回の新知見は家で例えると「木材」だけの劣化をみるのではなく、床や柱の並び、組み立てに着目することで生まれました。「木材がもろくなっている」だけでなく、「並びが乱れた床や柱」からなる家は全体が変形します。
つまり形状変化(シワ)が生じた皮膚では、コラーゲン分子の劣化やコラーゲン線維の並びがランダムになっている新事実を発見しました。

家は定期的にメインテナンスすることで、キレイな状態を維持できます。

肌がキレイな状態(シワが少ない状態)を維持するためには、
コラーゲンの質と量を維持する“コラーゲン代謝”が大切です。

COLMUN 紫外線とコラーゲン 光老化した皮膚ではコラーゲン合成に働きかけるSPARC産生細胞が減少していることがわかりました。

note 光老化した肌にはSPARRCを産生する細胞が少ない

COLUMN 温度とコラーゲン 温度が高まり、コラーゲン代謝が活性化。温熱刺激でコラーゲンの合成が促進されることがわかりました。

note 温熱刺激によるコラーゲン合成の促進(培養皮膚線維芽細胞)

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